目次(ここを押すと開閉します)
- ワイヤレス(無線)かつ多ボタンのマウスはビジネス用途でも使いやすくて仕事効率UP
- RAZER BASILISK ULTIMATE の特徴
- 遅延のないワイヤレス(無線)はケーブルも邪魔にならずストレスフリー
- 自由にプログラムが可能な11個のボタンはキーボード・マウスの操作を減らすことができる
- マルチファンクションパドルを使えば左右クリックやホイールにも別の機能が設定できる
- 107gの重量はバッテリー内臓のワイヤレス・多ボタンマウスとしては軽量。さらに特殊なソール加工により滑らかな動きが可能で重さが気にならない
- マウスホイールの抵抗(固さ)を自分好みに無段階調節できる
- 操作中のアプリケーションによってプロファイルが自動で切り替わる
- 最大100時間持続のバッテリーと使いやすい充電ドックによってバッテリー残量が気にならない
- RAZER BASILISK ULTIMATE の残念な点
- マウスを比較する上での指標
- BASILISK ULTIMATE の基本仕様
- 競合製品との比較
- 実物を手に持って感触を確かめるのが1番ですが、近くにこれらのマウスを試用できるお店がなかった
- メーカーページで重量や大きさを把握し、形が似ているマウスを探して比較した
- 「高機能なワイヤレスマウスが欲しい」、「MX Master 3は大きい・重い」、「ゲームと仕事の両方で使いたい」という方にはおすすめ
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ワイヤレス(無線)かつ多ボタンのマウスはビジネス用途でも使いやすくて仕事効率UP
RAZER BASILISK ULTIMATEはゲーミングマウスの中でもとても高機能・高性能な部類のマウスです。私はこのマウスをプログラミングや文書作成等の仕事用として3ケ月程使用し、それまでの不満を解消して快適に作業ができるようになりました。仕事効率も少し上がったと感じていますが(体感5~10%ぐらい)、なによりも以前のストレスがなくなったことに大変満足しています。今回はこの製品について、ビジネス用途の視点で、良い点、残念な点について、私の体感した実例を含めて紹介します。
※ゲームでの使用については多くの方がレビューされていますので本記事ではあまり触れません。
RAZER BASILISK ULTIMATE の特徴
ゲーミングマウスは、マウスセンサーの精度が一般的なマウスよりも非常に高く、正確な操作を要求されるようなPCゲームやeスポーツでは必須のデバイスとして使われています。センサー性能以外の代表的な特徴として以下の様なものがあり、製品ごとにこれは異なります。
- 軽量:
- 80g以下の軽量さによって、マウスを激しく動かすようなゲームでもスムーズな操作性を実現し、長時間の使用でも疲れづらい。ボタン数は少なめ。
- 多ボタン:
- ボタン数が8個以上と多く、たくさんの機能が割り当てられる。20個以上のボタンが搭載されたものもあるが、ボタン数が増えるとマウス重量も増える。(ボタン数には左右クリックやホイールも含まれることが多いですが、詳細はメーカーにより異なります。)
- 低遅延ワイヤレス(無線):
- 一般的なワイヤレスマウスはBluetooth接続で、有線接続と比較して、マウスを操作してから入力が反映されるまでに遅延があります。しかし一部のゲーミングマウスでは、メーカー独自のワイヤレス技術により有線マウスと同等で全く遅延の気にならないものもあります。またワイヤレスマウス全般は、本体にバッテリーや電池が必要なため有線マウスより重くなりがちです。
RAZER BASILISK ULTIMATE(以下ではBASILISK ULTIMATEと記載)は、多種のマウスを扱うゲーミングデバイスメーカーであるRazerのマウスの中でも、多ボタンと低遅延ワイヤレス(無線)を兼ね備えたマウスとなります。
HYPERSPEEDと書かれているのがRazer独自の無線技術です。
この様なマウスは他メーカーを含めても数えるほどの製品しかなく、この特徴により、仕事用として考えた場合に有力な選択肢になります。
ではまず、以下にこの製品の特徴を踏まえた良い点を挙げていきます。
遅延のないワイヤレス(無線)はケーブルも邪魔にならずストレスフリー
私がマウスを新しくする上で最も重視したのがワイヤレスです。
これまではノートパソコンに付属していた小型の有線マウスを使用していました。会社で仕事をしていた時は、自宅PC用のマウスは使えれば何でも良かったのです。ですが、自宅で仕事をするようになってからは、デスク上にスピーカー等の物が置いてあることもあって、マウスを動かすたびにケーブルが邪魔となってストレスを感じていました。
実際にBASILISK ULTIMATEを使用すると、PCとの接続も安定していますし、ケーブルのストレスもなくなり期待通りでした。接続の安定性については、自宅のPCの環境ではBluetooth機器との接続が不安定なのですが、このマウスはメーカー独自のワイヤレス技術が使われている上、無線のレシーバーは付属の充電ドックと一体にしてマウスの近くに配置できるので、接続が途切れたりすることはこれまで全くありませんでした。この場合、充電ドックはPCとUSBで有線接続します。
ワイヤレスなので、当然、マウス本体にケーブル類は付いていません。マウス先端部に充電用のMicroUSB端子が隠れていますが、これは通常使いません。
無線レシーバーを充電ドックに挿した状態です。無線レシーバーはPCのUSB端子に直接挿すこともできます。充電ドックにレシーバーを挿して使う場合は、付属のUSBケーブルで充電ドックとPCを接続します。
低遅延についても触れておくと、使用中に遅延を感じることは一切なく、ワイヤレスによるデメリットは全くありませんでした。
仕事用として使う上では低遅延はそれほど重要ではありませんが、接続の安定性という面で、メーカー独自のワイヤレス技術が大きなメリットになっていると思います。
自由にプログラムが可能な11個のボタンはキーボード・マウスの操作を減らすことができる
ワイヤレスの他にもう1つ欲しかったものが、ボタンです。プログラミングをする時には、キーボードのショートカットをよく使います。通常の文書作成等でもコピーやペースト等はよく使いますが、プログラミングでは使うショートカットの数も頻度も多いです。また、マウス操作をすることも多いので、両手で入力するキーボードショートカットは非常に不便に感じていました。
マウス操作→右手をキーボードに戻して入力→マウス操作
の様な感じで操作することになります。これをマウスだけでやろうとすると、メニューを開いたりする手間があってなおさら面倒になります。そんなわけで、マウス操作と一緒によく使う機能をボタンに登録できればいいなと思っていました。
実際、BASILISK ULTIMATEは、ボタン数が11個と多く、各ボタンにマクロも設定できるので、やりたいと思ったことはほとんどできました。できないことも1つだけあったのですが、それは後で残念な点として触れます。
マクロについて簡単に説明すると、キーボードやマウスの複数の操作を1つにまとめて記録しておき、必要な時に呼び出して実行できる簡易的なプログラムです。メーカーの専用ソフトを使ってある程度自由に登録ができます。
私が登録している機能を一部紹介すると、
Windows10の仮想デスクトップの切り替え(Win + Ctrl + →、Win + Ctrl ←)
Visual Studioの選択範囲フォーマット(コードの整形)機能(Ctrl + k の後に Ctrl + f)
等です。
コピー(Ctrl + c)やペースト(Ctrl + v)程度ならキーボードで十分ですが、上に挙げたものはマウスボタンに割り当てるととても便利になりました。
特にVisual Studio は機能が多くて便利なのですが、機能が多いがために、ショートカットは2種類の入力を組み合わせたものが多く、使いづらいし、覚えづらいです。設定でショートカットキーを変更することもできますが、別の割り当て済み機能と衝突したりするので私はあまり初期設定から変更していません。これをマクロでマウスに割り当てるとショートカットを覚える必要もなく、ボタン1つでできるのでとても便利です。
マルチファンクションパドルを使えば左右クリックやホイールにも別の機能が設定できる
BASILISK ULTIMATEの特徴的な機能として、マルチファンクションパドルがあります。
マウス中央上部にボタン(サイドボタン)が2つ並んでおり、その左下(マウスの先端側)に付いているものがマルチファンクションパドルです。
ここには他のボタンと同じ様に機能を自由に設定できますが、Razer Hypershiftという機能を割り当てると非常に便利になります。
Razer HypershiftはRazerのマウス・キーボードなら他の製品でも使える機能で、Razer Hypershiftと同時に別のボタンを押すと、そのボタン本来の機能とは別の機能(二次機能)を実行できます。もちろん二次機能も自由に設定ができます。
BASILISK ULTIMATE特有のマルチファンクションパドルは親指の先端で自然に押せる位置にあるため、最も良く使う左右クリックやホイールとの同時操作がしやすいです。配置的にサイドボタンに二次機能を設定してもほぼ使えませんが、それでも使えるボタンが実質12個以上に増えます。
この様にRazer Hypershiftとマルチファンクションパドルの組み合わせによる二次機能の高い操作性が、他のマウスにはないメリットです。
実際、私はホイールの上下スクロールの二次機能として仮想デスクトップの切り替えを割り当てて使っています。それまではキーボードショートカットの使いづらさから、Windows10の仮想デスクトップ機能自体をあまり使っていませんでした。ですが、この新しいマウスによって切り替えやすくなり、仮想デスクトップ機能が本来持つ便利さが活かせるようになりました。
複数の作業を並行したり、複数のアプリを使って作業したりすることが多い場合、仮想デスクトップを使うと便利ですが、このマウスを併せて使うことでより効率UPできておすすめです。