目次(ここを押すと開閉します)
- ワイヤレス(無線)かつ多ボタンのマウスはビジネス用途でも使いやすくて仕事効率UP
- RAZER BASILISK ULTIMATE の特徴
- 遅延のないワイヤレス(無線)はケーブルも邪魔にならずストレスフリー
- 自由にプログラムが可能な11個のボタンはキーボード・マウスの操作を減らすことができる
- マルチファンクションパドルを使えば左右クリックやホイールにも別の機能が設定できる🖋 このページはここから
- 107gの重量はバッテリー内臓のワイヤレス・多ボタンマウスとしては軽量。さらに特殊なソール加工により滑らかな動きが可能で重さが気にならない
- マウスホイールの抵抗(固さ)を自分好みに無段階調節できる
- 操作中のアプリケーションによってプロファイルが自動で切り替わる
- 最大100時間持続のバッテリーと使いやすい充電ドックによってバッテリー残量が気にならない
- RAZER BASILISK ULTIMATE の残念な点
- マウスを比較する上での指標
- BASILISK ULTIMATE の基本仕様
- 競合製品との比較
- 実物を手に持って感触を確かめるのが1番ですが、近くにこれらのマウスを試用できるお店がなかった
- メーカーページで重量や大きさを把握し、形が似ているマウスを探して比較した
- 「高機能なワイヤレスマウスが欲しい」、「MX Master 3は大きい・重い」、「ゲームと仕事の両方で使いたい」という方にはおすすめ
- RAZER SYNAPSE でマウスをカスタマイズ
- RAZER SYNAPSE の使い方 ~マウスのカスタマイズ方法~
- 多機能ゲーミングマウスはゲームだけではもったいない
- RAZER SYNAPSE 設定例
107gの重量はバッテリー内臓のワイヤレス・多ボタンマウスとしては軽量。さらに特殊なソール加工により滑らかな動きが可能で重さが気にならない
マウスを選ぶ上で、重量も気になるポイントです。これは人それぞれ好みの分かれるところですが、私はできれば軽い方が好みです。ワイヤレス、多ボタンを必須条件として、できるだけ軽いものがいいと考えていました。
BASILISK ULTIMATEはメーカー公表値で107gとなっています。
これはゲーミングマウスの中では中重量で、軽量マウスと比較すれば30g前後の差がありますが、ワイヤレス・多ボタンマウスとしては最も軽い部類です。
また、ソール(底面)の加工によって非常に滑らかな動きが可能で、マウスを動かした時の重さが全く気になりません。
青枠で囲った白い部分が接地する面で、この部分に滑らかな動きを可能とする素材が使われている。
赤枠部分は、この後説明する、マウスホイールの抵抗を調節するダイヤル。
以前使っていたマウスは50gと非常に軽量なので、持ち上げた時に感じる重さは非常に軽いのですが、マウスを動かした時に感じる重さは、BASILISK ULTIMATEの方が断然軽く感じます。実は、購入して実際に使うまで、マウスソールのことなど考えもしなかったので、これはうれしい誤算でした。
マウスホイールの抵抗(固さ)を自分好みに無段階調節できる
皆さんはマウスホイールの抵抗(固さ)を考えたことはあるでしょうか?
このホイールが原因で「このマウス、なんか使いづらいんだよな・・・。」と感じたことがある方もいるのではないでしょうか。
1目盛り回すごとに「カチッ カチッ」というスイッチの様な感触のあるものや、抵抗はあるけれどスイッチ感がないもの、ほとんど抵抗を感じないもの等、マウスによって結構違うので、「買う時は気にしていなかったけど、使ってみたら気に入らなかった」なんてことになるかもしれません。
その点、BASILISK ULTIMATEはホイールの抵抗を無段階に調節できるので、自分の好みに合わせることができます。地味ですが、あって良かったと思った機能です。
調節はマウス底面のダイヤルで行います。
一番軽くすると、抵抗をほとんど感じず、目盛りの切り替わる感触は全くありません。表現が難しいのですがあえて表現すると、「ヌルヌルッ」と動く感じでしょうか。
一番重くすると、1目盛りごとに止まるような抵抗を感じ、「カチッ、カチッ」というスイッチ感があります。
私は楽に回せるように軽めではありますが、目盛りの感触もしっかり感じられる程度の抵抗にしています。
他メーカーでは2段階の切り換えができるマウスがありますが、この場合、通常の状態と、一度回すとしばらく回り続けるぐらいの非常に軽い状態の切り換えになります。私は回し続けられる必要性を感じないですし、通常使用時の抵抗を自分好みにできた方がうれしいので、その点でBASILISK ULTIMATEは優れていると感じました。
実際に調整を試した感じでは、調整幅も広いのでほとんどの人が自分好みにできると思います。
操作中のアプリケーションによってプロファイルが自動で切り替わる
マウスの各ボタンに割り当てる機能等の設定はいくつものパターンで保存ができ、必要な時にパターンを切り換えて使用することができます。ここで保存した1つ1つのパターンをプロファイルと言います。
プロファイルは手動で切り換えることもできますが、使用するアプリケーションとプロファイルをあらかじめ紐づけておけば、現在使用中のアプリケーションに合わせて自動でプロファイルが切り換わります。本来はゲームごとにプロファイルを切り換える機能ですが、ゲーム以外のアプリケーション、例えばWordやExcel、Chrome等でも問題なく機能します。紐づけていないアプリケーションの使用中はデフォルトのプロファイルに切り換わります。
いちいち手動で切り換える必要がなくて大変便利なのですが、アプリケーション本体のファイル(~.exe)を指定して紐づける必要があるので、PCを使い慣れていない人にはちょっと難しいかもしれないです。記事の最後に専用ソフトRAZER SYNAPSEの使用方法を解説しますので、そこでできるだけ簡単にアプリケーション本体のファイルを特定する方法も紹介します。
最大100時間持続のバッテリーと使いやすい充電ドックによってバッテリー残量が気にならない
他メーカーも含め、最近のバッテリー内臓タイプの製品は、バッテリーの持続時間がかなり改善されて、実用上問題ないレベルになっています。
ゲーミングマウスだとライティング機能(マウスの一部が光る)が付いていることがほとんどですが、設定でライティングをOFFにしておけばバッテリー持続時間が伸びます。BASILISK ULTIMATEのライティングは控えめで個人的にかっこいいとは思いますが、必要ないのでOFFにしています。
ライティングをONにした状態。デフォルトでは光の色が徐々に変化していく。明るさや色の変化はカスタマイズすることも可能。
メーカーの公表値ではライティングOFFで約100時間の使用が可能です。私も毎日使用していますが、充電が切れたことはありません。バッテリー残量が少なくなるとライトで警告する機能や、設定した残量より少なくなると自動で低電力モードに切り替わる機能(私は20%に設定)もありますが、警告や低電力モードになったことは1度もありません。
これは、バッテリーの持続時間が長い上に、付属の充電ドックに置くだけで充電できる手軽さのおかげです。通常のワイヤレス製品は、マウス以外でも充電の際にUSBケーブルをつなぐものがほとんどです。スマホ等もそうですよね。これが意外と面倒なので、気づいたら充電が切れかけていることも多いと思います。
中にはワイヤレス充電が可能なものもありますが、充電装置が高額だったりします。Qi規格に対応したマウスやスマホ等の機器を複数持っていれば、ワイヤレス充電器を購入する価値はあると思います。logicoolのゲーミングマウスは専用規格のマウスパッドでのみワイヤレス充電が可能で、機能としては大変便利だと思いますが、マウスパッド自体が非常に高額なのでとても買う気にはなれません。
BASILISK ULTIMATEはUSBケーブルでの充電ももちろん可能ですが、専用の充電ドックはマウスを置くだけで充電できる上に、無線レシーバーも一体にできてとても便利でおすすめです。
この充電ドックは標準で付属されているので、別途購入する必要はありません。購入時の注意として、現在は充電ドックが付属しないモデルも販売されているため、既にRazerの別のマウスを購入して充電ドックを持っている方以外は、充電ドック付きのモデルを購入するように気を付けてください。
また、有線モデルと無線の下位モデルもありますのでご注意ください。
RAZER BASILISK ULTIMATE の残念な点
ここまで、良い点を挙げましたので、ここで悪い点についても触れていきます。
正直なところ、”悪い点”というほどのところはないのです、「こうなったらもっと良かった」という”残念な点”になります。
マルチファンクションパドルの長さが変えられない
良い点で挙げたマルチファンクションパドルですが、欲を言えばもう少し長いものと交換できるとうれしいと思いました。私は男性としては手が小さめで、一般的な女性と同じぐらいです。マウスを浅めに持つと、マルチファンクションパドルには親指の先が少し触れるぐらいの位置で少し押しづらくなります。少し深く持てば押しやすいのですが、3~5mmくらい長いパドルと交換できれば、浅めに持つ人や手のかなり小さい人でも使いやすいだろうと思いました。
旧モデルでは短いものと長いものの2種類あったようなので、短めの1種類しかないのは残念です。
Razer Hypershift を利用した左クリックへの機能割り当てでは範囲選択等の操作ができない
通常のマウスのボタン操作は、ボタンを押す操作と離す操作の2段階に分かれます。通常はボタンを押したままマウスを動かせば範囲選択等ができ、ボタンを離せば操作が完了します。
しかし、専用ソフトで機能割り当てを行うと、割り当てられた機能はボタンを押した瞬間に実行されるので、ボタンを離す前に操作が完了してしまいます。なので、選択範囲に対して処理を行うような機能を左クリックの二次機能に割り当てようとすると、先にマルチファンクションパドルを押さずに範囲選択をしてから、次にマルチファンクションパドルを押しながらクリックするという、煩わしい操作になってしまいます。マクロ機能でボタンを押してから処理の実行まで一定秒数待機させればできないこともないのですが、それも使いづらいです。
結局、私はこれの解決策として、選択範囲に対する機能はサイドボタン(マウス左側面にある2つのボタン)に割り当てることにして、Razer Hypershiftを使わない通常の左クリックと組み合わせて使用することにしました。
マウスダウン(ボタンを押した瞬間)とマウスアップ(ボタンを離した瞬間)を別々に機能割り当てできればより良かったのですが。
以上が残念な点です。
次のページでは、競合製品との比較やこのマウスを選んだ経緯をお話しします。