小学生にプログラミング学習は必要ない。

プログラミング教育

小学生にプログラミング学習は必要ない。プログラミング的思考を育むには。

プログラミング的思考を育むためにできること

前回、前々回では、プログラミング的思考とは何かを私なりの考えで説明しました。 前々回(小学生にプログラミング学習は必要ない。プログラミング的思考とは。) 前回(小学生にプログラミング学習は必要ない。問題解決で意識することは?)

文部科学省の“小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議”や“小学校プログラミング教育の手引”で述べられているプログラミング的思考を、もう少し一般的、かつ詳細にしたつもりですが、わかりにくいところがあればページ下部にあるコメント欄でコメントいただければありがたいです。

参考: 小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/122/attach/1372525.htm) 小学校プログラミング教育の手引(第三版)(https://www.mext.go.jp/content/20200218-mxt_jogai02-100003171_002.pdf)

続いて今回は、どうやってプログラミング的思考を育むかを考えたいと思います。

プログラミングよりプログラミング的思考が先

前述の資料では小学校の段階ではプログラミング(資料ではコーディングとされていますが、プログラミングと同義ととらえて差し支えないです。)自体を学習することが目的ではないと書かれています。しかし一方で、プログラミング(資料ではプログラミングまたはコーディングとは明示されていませんが、明らかにプログラミングを指しています。)体験を通してプログラミング的思考を育むというようなことも書かれています。私はここに矛盾を感じています。

私は小学生から高校生、社会人にもプログラミング体験や研修で接していましたが、プログラミングを体験したからといってプログラミング的思考が身につくわけではないと思っています。プログラミング的思考が元々できる人はプログラミングがすぐに理解できて得意になり、プログラミング的思考ができない人はプログラミングが難しいと感じて苦手になるだけだと、経験上感じています。

プログラミングを体験することは、プログラミング的思考を育むことにはつながると思いますが、まず基本的な思考が先に身についていないと、ただプログラミングが難しい、苦手という印象だけが残るのではないかと思います。学校という限られた時間と人数で生徒に教えるとなれば、1人1人に丁寧に教えることは難しいでしょうからなおさらです。基本的なプログラミング的思考を身につけてから、プログラミングをするのであればいいですが、順番が逆では格差が広がるだけではないでしょうか。

課題に必要なものや手順を生徒に考えてもらう

プログラミングをすること以外で、どうすればプログラミング的思考を育めるか提案したいと思います。

学校生活の中で、特定の教科に限らず、何らかの課題に取り組んでもらう場面があると思います。今までは、必要なものや手順をあらかじめ示して進めていたかもしれませんが、その必要なものや手順を生徒に少し考えてもらうといいのではないでしょうか。

3分間は個人で考えて、5~10分間は班(チーム)で話し合い、班ごとに1分ずつ発表というぐらいの時間でいいと思います。貴重な授業時間をそんなにさけないと思うかもしれません。ですが、自分で考えて、チームで協力して、発表する、この全てが大人になってからも必要なことです。それに、この時間を設けることで、その教科への理解もより深まるはずです。それこそ、理科の実験や家庭科などはやりやすく、うってつけではないかと思います。やるべきことをリストアップして、役割分担をして進めて、他の人の進み具合をみながら速い人が遅い人を手伝ったりする、先生はそれを促してあげたり、少しの助言をするだけで、生徒達のためになるのではないでしょうか。アクティブラーニングとまではいきませんが、生徒達に自分で考えさせることで少し能動的な学びになるのではないでしょうか。

また、生徒が発表したものが間違っていることは多々あると思います。そこで、「なんでそう考えたのか」を深掘りして、「なるほど、でもこういうことも考えたらどうなる?」というような問いかけをして、より良い方法を気づかせてあげるとなお良いと思います。難しいことではありますが、真っ向から否定せず、良いところや、ダメな理由、こうしたらもっと良くなるということを教えてあげると生徒のやる気も下がらないのではないでしょうか。

私は教育の専門家ではないので、自分が学生の時の体験や、ほんの少し学生や先生と接したことでしか学校のことはわかりません。ですが、教える対象が違ってはいても人に教える立場にいたので、自分で考える時間、人と相談して考えをまとめる時間などがとても重要だということは認識していましたし、それは大人も子供も変わらないのではないかと思います。

自分で考える・チームで協力する・発表する

いかがでしょうか、以上が私の提案です。

自分で考える

チームで協力する

発表する

これは大人になっても、どんな時代になっても必要なことだと思います。学校でインターネットを活用できる環境が整っているのであれば、それを活用して調べてもらうともっといいですね。

日頃から自分で調べることに慣れていけば、信頼性の薄い情報に惑わされないように気を付ける習慣も、自然と身につけられるのではないでしょうか。

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