人気オフィスチェアの比較 メリット・デメリット
高級オフィスチェアで人気の高い製品の特徴と、実際に試して感じたメリット・デメリットを紹介します。
※スチールケース リープだけは試せる店舗がなかったので、製品の特徴だけ紹介します。エルゴヒューマン プロ
エルゴヒューマン プロ
独立式ランバーサポートと体圧分散性と通気性、耐久性に優れたエラストメリックメッシュという素材が特徴。
出し入れできるオットマン(足置き)を内蔵した上位モデル、エルゴヒューマン プロ オットマンも選ぶことができる。
メリット:
・ランバーサポートが優秀。
・メッシュ素材は通気性が良く、程良い弾力で体圧を分散してくれる。
・座面と背面の素材は、通常のメッシュの他、コットン素材を合わせて肌触りを良くしたファブリックメッシュ、モールドクッション(座面のみ)、皮革が選択できる。
・高級オフィスチェアとしての機能を十分備えながら、価格は10万円前後となっており、他メーカーに比べてコストパフォーマンスが高い。
・上位モデルはオットマン内蔵。
・ヘッドレストの有無が選択可能な他、オプションでタブレットスタンド等を付けられる。
・カラーバリエーションが豊富。
デメリット:
・HIGH Type と LOW Type の2種類あるが、異なるのはヘッドレストの有無だけで、サイズ展開がない。また、座面の高さが他に比べて高いので、小柄な場合はフットレストを併用する必要がある。(私は身長が165cm程ですが、裸足だとわずかに足の長さが足りずに正しい姿勢が取れません。他の椅子でも言えることですが、体格によっては別途フットレスト等が必要です。)
ハーマンミラー アーロンチェア
高級オフィスチェアの代名詞とも言えるのが、このアーロンチェアです。
価格は20万円以上しますが、その機能性とデザイン性から人気があります。半額程度に価格が抑えられたアーロンチェア ライトという製品もありますが、デスクワーク用としては大切な機能が省かれているので、ライトでは満足いかないでしょう。
アーロンチェアの最大の特徴は、前傾姿勢でデスクワークに集中するための「前傾チルト機能」を備えたリクライニングです。チルト機能とは主に座面の角度調整のことですが、アーロンチェアは背面のリクライニングに応じて座面も連動して少し傾きます。一般的なリクライニングはリラックス用に後ろへ傾くだけですが、アーロンチェアではキーボード操作や執筆作業などに集中するために前傾させることもできます。
集中して仕事をすると前傾姿勢になることが多いので、それをサポートすることが中心に考えられています。まさに、仕事をするための椅子といった感じです。
また、座面と背もたれはメッシュ素材で、これを8つのゾーンに分けて異なる張力を持たせた設計の「8Zペリクル」も特徴です。体を支える部分は強く、体が触れる部分は柔らかくといった設計がされており、優れた体圧分散性と座り心地を両立しています。
※俗にクラシックや初代と言われる古いモデルも見かけますが、ここでは現行のリマスタードモデルについて扱います。メリット:
・前傾姿勢を保ちやすく、視線が少し下を向く体勢でも体への負担が少ない。
・メッシュ素材は通気性が良く、程良い弾力で体圧を分散しながら柔らかさも感じられ、他のメッシュ素材の椅子と比べて座り心地がいい。
・サイズ展開がA(スモール)、B(ミドル)、C(ラージ)の3種類あり、小柄から大柄な人まで、それぞれの身長体重に合わせて選択できる。
デメリット:
・ヘッドレストがないため、少しリクライニングして考え事をしたり、リフレッシュしたりする時に首に負担がかかってしまう。メーカー純正ではないヘッドレストも販売されているが、それだけで2万円前後掛かる上、椅子本体のメーカー12年保証が効かなくなってしまう。ハーマンミラーは全てのオフィスチェアについて、設計上あえてヘッドレストを付けていないようなので単純には言えませんが、少なくとも私が座って試した限りでは必要だと感じました。
・リクライニングの固定ができない。個人的には固定機能がなくても気になりませんが、他メーカーのオフィスチェアにはほとんど付いている機能なので、人によってはデメリットと感じるかもしれません。
・価格が高い。かといって、比較的安価なライトモデルを選ぶと、アームレストの調整機能がない等のデメリットがあり仕事には使いづらい。
ハーマンミラー エンボディチェア
アーロンチェアと同じメーカー、ハーマンミラーの最上位とも言えるオフィスチェアです。
エンボディチェアは、その座り心地が最大の特徴です。他のオフィスチェアにはない、何とも言えない心地良さです。アーロンチェアが前傾姿勢での仕事を中心にデザインされているのに対し、こちらはややリラックスした後傾姿勢での仕事を中心にデザインされています。
表面はファブリック(布)素材で、メッシュほどではないものの通気性にも優れています。ロジクールGとのコラボしたゲーミングモデルも販売されていますが、若干仕様が異なり、通気性や座り心地に違いがあります。
メリット:
・とにかく座り心地が良く、他の椅子とは比較にならない。
・座り心地とも関係するが、背もたれが柔軟に可動するので体を動かしやすい。
デメリット:
・アーロンチェアと同じで、ヘッドレストがない。
・サイズが1種類しかない。
・価格が高い。また、ベースやフレーム、ファブリックの種類によって性能と価格がかなり変わる。
オカムラ コンテッサⅡ(セコンダ)
オカムラ コンテッサⅡ(セコンダ)
オフィス家具などを扱う日本メーカー、オカムラの最上位に位置する人気オフィスチェアがコンテッサです。正確にはコンテッサⅡ(セコンダ)が現行モデルとなります。
座面、背面ともメッシュ素材が基本ですが、ファブリック素材や皮革も選択できます。
オプションで、大型固定ヘッドレスト、小型可動ヘッドレスト、ランバーサポート等が付けられます。アームレストも、可動式で調整機能のあるアジャストアームと、固定式のデザインアームから選択可能です。
カラーバリエーションも豊富で、用途や予算に応じた選択の幅が広いことが特徴です。
メリット:
・日本のメーカーなので、日本人の体型にも合いやすい。
・オプションやカラーの選択が自由にできる。
デメリット:
・アーロンチェアやエルゴヒューマンに比べるとメッシュがかなり柔らかく、体圧分散性が低く感じる。(体重が75kg程と太り気味の私には頼りなく感じ、座り心地もあまり良くなかったです。体重の軽い方にとっては良いかもしれません。)
・サイズ展開はエクストラハイバックとハイバックの2種類あるが、幅や座面の高さが変わらず、アーロンチェアに比べると選択の幅が少ない。
・価格はエルゴヒューマン プロ よりも高い割に、機能面での差がなく、ランバーサポートはエルゴヒューマンの方が優れているように感じる。座り心地は好みにもよるが、アーロンチェアと比較すると大きな差が感じられる。
スチールケース リープ
スチールケース リープ
こちらは取り扱い店舗が少なく試すことができなかったのですが、アーロンチェアと比べても評判が良い様なので気になっていたものです。
新品の価格はアーロンチェアと同じぐらいです。知名度が低いので、中古だとアーロンチェアより安いです。
背もたれの柔軟性や調整機能、座面とリクライニングが連動するナチュラルグライドシステムが他には無い特徴です。
さすがに、実物を試さずに購入するような価格ではないのであきらめました。
高級オフィスチェア比較

座り心地はエンボディチェア 万人向けはアーロンチェア ランバーサポートはエルゴヒューマン
実際に座った中で一番気に入ったのはエンボディチェアでした。
アーロンチェアとコンテッサⅡも同じお店で試すことができましたが、その中でも座り心地はダントツでした。
前傾姿勢を長くとるのであればアーロンチェアも良いのですが、私は考えている時間の方が長いので、エンボディチェアの方が適度にリラックスもでき、自然な座り方ができる点も良かったです。
ただ、価格的に考えると手が出せないと思い、別のお店でエルゴヒューマン プロを試しました。
価格の相場や特徴はあらかじめわかっていたので、ランバーサポートが十分感じられて、座り心地に違和感がなければこれにしようと思っていました。
座り心地はエンボディチェア、アーロンチェアに及びませんが、思っていたよりも悪くなく満足いくものでした。ランバーサポートは試した中でも一番感じられました。
残念ながら、コンテッサⅡは自分には合わず、価格相応の価値があるとは思えませんでした。感じ方には体格や体重が大きく影響するのではないかと思います。
万人向けなのはサイズも選べるアーロンチェアだと思いますが、絶対に実物に座ってから決めるべきです。
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